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あのマークの色違い! ヨークベニマルって一体…ヨーカドーの親戚?
「イトーヨーカドー」、四国や九州にはありませんが目にしたことがある方が多いのではないでしょうか。目に浮かぶのは「ハト」の看板。しかし、福島出身の記者にとっては青の看板より緑の看板の方がなじみ深いです。その名も「ヨークベニマル」。関係なかったらどうしようとドキドキしながら、両社の関係を取材しました。
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「イトーヨーカドー」、四国や九州にはありませんが目にしたことがある方が多いのではないでしょうか。目に浮かぶのは「ハト」の看板。しかし、福島出身の記者にとっては青の看板より緑の看板の方がなじみ深いです。その名も「ヨークベニマル」。関係なかったらどうしようとドキドキしながら、両社の関係を取材しました。
「イトーヨーカドー」、四国や九州などにはありませんが目にしたことがある方が多いのではないでしょうか。イトーヨーカ堂(東京都千代田区)が展開する総合スーパーです。目に浮かぶのは「ハト」のマーク。しかし、福島出身の記者にとっては青の看板より緑の看板の方がなじみ深いです。その名も「ヨークベニマル」。もし関係なかったらどうしようとドキドキしながら、両社の関係を取材しました。(朝日新聞デジタル編集部・影山遼)
イトーヨーカ堂が、一部の店舗でしか使われていなかった看板のハトのマークを12年ぶりに復活させたのは、2017年のこと。記憶に新しいです。白・赤・青でハトをかたどったマークは1972年から使ってきましたが、2005年にセブン&アイ・ホールディングスが発足して子会社となると、認知度を上げようと、ほぼ全店で共通マークを使うようになりました。
ですが、スーパーが苦戦する中、買い物客になじみのあるマークに変え、ブランド力の強化を狙っています。
対して、青の部分が緑になっただけなのが「ヨークベニマル」。地元は「ヨーク」派と「ベニマル」派の呼び名で分かれます。記者の地元に一番近い福島県伊達市のヨークベニマルに行く時は「ダテベニ行こう」が合言葉。断然、ベニマル派でした。
♪1・2・3! 1・2・3! ヨークベニマル、1・2・3の市
♪どまんなか! どまんなか! ヨークベニマル、どまんなか得の市
お得なセールの時期に流れるCMも記憶に残っています。
本社のある福島を中心に、宮城・山形・栃木・茨城の計5県に店舗を展開しています。その数は合計で224店舗(2018年10月現在)。調べてみると、こちらもセブン&アイ・ホールディングスの一員です。
別の取材で訪れた山形県米沢市で、ヨークベニマル米沢店に立ち寄ってみました。近くに住む女性(74)はヨークベニマルについて「全国にないの。驚き。私にとってはイトーヨーカドーより生活に密着した存在」と話しました。
成り立ちについてヨークベニマルの企画室に聞いてみました。母体となる紅丸商店の設立は1947年。48年には福島県郡山市のわずか6坪の店で創業しました。73年にはイトーヨーカ堂と業務提携をしています。担当者は「色んなスーパーから声をかけてもらっていましたが、向こうとの考えがあったイトーヨーカ堂を選んだようです」と話します。その頃から白・赤・緑のハトの看板になったといいます。
2006年にセブン&アイ・ホールディングスの子会社となりましたが、こちらはずっと同じ看板を使い続けています。
元となったのが紅丸商店のため、「ベニマル」呼びに正統性があるような気がしますが、あまり主張するとさらなる争いを起こすため控えておきます。呼び名はどちらが正確なのか担当者に尋ねると「地域によって『ヨーク』と『ベニマル』で分かれますよね。社内ではもっぱら頭文字から『YB(ワイビー)』と呼んでいる人が多いです」と教えてくれました。
さらには東京にこの春赴任してきて見かけたのが、「ヨークマート」。東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏に店舗を置いています。こちらは、ベニマルと緑と赤の部分が逆です。こちらもホールディングスの仲間です。まさに「ヨーク3兄弟」と言えるでしょう。
ハトに込められた意味はなんでしょうか。セブン&アイ・ホールディングスの広報センターによると、イトーヨーカドーの場合、白は「誠実」、赤は「情熱」、青は「清潔」の意味が込められています。担当者は「マークに親しみやすさをもってもらい、ハトは未来にはばたくイメージだったそうです」と説明します。共通マークを使っていた時代にも、ハトの看板を使い続けていた店はあったそうです。
ヨークマートの総務部によると、白に「誠実」、赤に「情熱」、緑に「成長」などの意味を込めているといいます。
一方のヨークベニマルは、なぜ青を緑にしたのでしょうか。担当者は「詳しいことは現在、分からないです」と困った様子でした。
ネット上では、これまでに紹介してきた3社に加え、「平和堂」や「フレンドマート」を並べた画像が一時期、話題を呼んでいました。こちらは株式会社平和堂(滋賀県彦根市)の運営するスーパーで、セブン&アイ・ホールディングスとは関係ありません。滋賀付近に広く展開しています。
どのロゴがどのお店だったか、わからなくなる。 pic.twitter.com/pVjXXyyrl3
— みかげ (@Nekomimi) 2015年3月18日
埼玉県春日部市では「クレヨンしんちゃん」に登場する「サトーココノカドー」に、イトーヨーカドーの看板が張り替えられたことも。ハトの看板、たくさんあって混乱してきました。何も見なくてもスーパーごとの色を塗れるように鍛錬を積みたいと思います。
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